「マネージャーの工数こそ、最初に減らすべき」。案件チェックの工数を50%削減したミライロの営業マネジメント
サマリー
- 営業管掌役員がメンバー全員の商談を確認しており、1日に1〜2時間を案件チェックに費やしていた
- 既存のAI議事録ツールでは話者認識の精度が高くないことがあり、結局は音声をゼロから聞き直す必要があった
- 案件には優先順位があるものの、情報の質が高くないため、結局すべての商談チェックに同じだけの時間をかけざるを得なかった
- 営業歴の浅いメンバーに対し、トークスクリプトの再現性・顧客ニーズの拾い上げ・複数ソリューションの提案を、チェック・指導しきれていなかった
- 話者認識・内容の精度が高く、議事録や整理されたデータだけ見れば案件の状況がすぐに把握できた
- 案件戦略の自動レポートが、部門長クラスのトッププレイヤーの判断とほぼ一致する精度だった
- 案件チェックに費やしていた工数が約50%削減
- メンバーのネクストアクションの抜け漏れが減少した
株式会社ミライロは、「バリアバリュー(障害を価値に変える)」を理念に、ユニバーサルデザインのコンサルティングや研修、デジタル障害者手帳アプリ「ミライロID」を起点としたDX支援を提供する企業です。大手企業や行政との取引が中心で、研修・検定事業やコンサルティング、障害者雇用支援など複数のソリューションを束ねたアカウント営業を進めています。
営業組織は、部門長を含めて8名。少数精鋭ゆえに、マネージャーの時間の使い方が組織全体のパフォーマンスを大きく左右します。2026年5月にUpflowを正式導入したミライロの、営業組織を管掌される取締役副社長の民野さんに、導入の背景と、現時点で感じている変化を伺いました。管掌役員が、1日1〜2時間を案件チェックに費やしていた
ミライロの営業組織について教えてください。
民野さん:営業は部門長を含めて8名の体制で、それにマーケティングが加わる構成です。戦略としてはABM(Account Based Marketing)に近いアカウント営業で、お客様は大手企業様や行政が中心です。一方で、研修・検定の事業ではインバウンド中心で、毎年リピートでご利用いただく企業様も並行して対応しています。
営業のマネジメントで、大変だったことは何でしたか?
民野さん:一言で言うと、営業の仕組み化が課題でした。CRMにどう記録するか、マネージャーがどうチェックして適切な指示やフォローを出すか、というフローに課題がありました。
AI議事録ツールを使ってCRMに同期させていたのですが、一番の課題はそれをチェックするマネージャーの確認工数でした。 これがかなり膨大になってしまって、もう見切れていない、という状態だったんです。

具体的には、チェックにどのくらいの時間がかかっていたのでしょうか。
民野さん:AI議事録ツールでは音声記録もAI要約も見られるので、弊社に合わせた専用のプロンプトを作って、チェックしたい項目を抽出できるようにはしていました。ただ、話者の認識が結構誤っていて、こちらが言ったことをクライアントが言ったように要約してしまうことがありました。それが積み重なると、要約の信頼性そのものが落ちてしまうんです。結果として、要約を信じきれず音声をゼロから聞き直すことになります。
少人数でやっているので私自身も全員分を見ていて、平均すると1日あたり1〜2時間は当たり前に使っていました。
案件によって、かける時間にメリハリをつけるといったことはあるのでしょうか。
民野さん:そこも課題でした。案件にも優先順位があって、例えば新規の開拓はきちんと見たい、リピート顧客は問題がないかのチェックだけで済ませたい、というのが本音です。しかし、要約の精度が低いと結局どの案件にも同じ時間をかけて見ないといけない。どちらの案件にも等しく工数がかかってしまうのが大きな課題でした。
特にどんな観点でチェックしていたんですか?
民野さん:弊社の営業社員はまだ歴が浅い者も多いので、「推奨しているトークスクリプトを実行できているか」「お客様からの回答に適切に対応できているか」という整合性のチェックがまずあります。
また、弊社はソリューションが複数あり、お客様のニーズも日々変わる中で、例えば新しい研修プログラムを開発するきっかけになるニーズを会話からひろうなど、商品開発のためのインプットを商談記録から取りに行くということも行っていました。
案件チェックにかかる時間が50%削減された
Upflowを実際に触っていただいて、第一印象はいかがでしたか?
民野さん:個人的な所感としては、楽しかった、というのが一番です。 ひとつのメンバーの記録を、いろんな観点で分析・アウトプットしてくれて、時間短縮のために入れたはずなのに、ついつい全部見ちゃう、という楽しさが最初はありました(笑)。
それぐらい、いろんな切り口で情報を出してくれるんです。細かく見たければ最初から全部追えますし、トピックごとに見ることも、要約だけ見ることも、次の商談に向けた戦略提案だけ見ることもできる。マネージャー目線、メンバー目線、それぞれのニーズに合わせた機能がきちんと用意されている。 ここがすごく素晴らしいなと感じました。
最終的に導入を決めていただいた決め手は何でしたか?
民野さん:やはり、工数が減ったところが一番です。
これまではすべての案件のチェックに均等に時間をかけていましたが、Upflowを入れてからは、軽い確認で足りる商談についてはAI判定や要約の確認だけで十分だと言える状態になりました。以前は話者認識の誤りで要約の信頼性が落ち、細かく見ざるを得なかった。それがUpflowでは要約に齟齬がほぼないと確信できて、安心して要約のチェックだけで済ませられるようになりました。
これから人が増えて、私だけでなく部門長クラスも限られた時間でマネジメントしていく中で、マネージャーの工数を楽にしていくこと自体に、大きな価値があると判断しました。

体感で何パーセントぐらい工数が削減されたイメージですか?
民野さん:50%ぐらい減っているんじゃないかと思います。
重要な面談が複数入ったときには、今でも細かく見ることはあって、それはそれで時間をかけています。ただ、仮にチェックに使う時間が同じだったとしても、キャッチアップできる質自体が上がっている。時間の制約を考えた上で細かい情報まで集められるようになっているのは、大きな効果だと思います。
例えば、商談後にやるべきToDoの設定が漏れている、ということはよくあるかと思います。Upflowではネクストアクションがわかりやすく整理されているので、それが実施されていないことに気づいて、抜け漏れを減らせる。こういった細かな抜け漏れが減っていることは非常に大きな成果だと思います。抜け漏れが減ることで、結果的に受注につながっている部分もあるかもしれません。そこの効果はこれから見ていければと思います。
他にも決め手となった機能はありますか?
民野さん:案件戦略の機能です。あまり細かくプロンプトを入れなくても、的確な次のステップをアドバイスしてくれます。私自身も役立っていますし、若手メンバーにとってはもっと役立つだろうな、と考えました。
導入を決める際に、部門長が担当していた案件の戦略レポートをUpflowで出させて、部門長に「実際どう?」と聞いたんです。そうしたら「ほぼ一致している」と。
高い能力を持った部門長クラスのメンバーが「これからやらないといけない」と思っていることと、ほぼ同じレベルの提案がUpflowから出てくる。これは強い信頼の根拠になりましたし、トッププレイヤーの判断を、新しく入ったメンバーでも再現できる可能性を感じました。

民野さんご自身の時間の使い方は、どう変わりましたか?
民野さん:私の役割は、目の前の業務支援だけではなく、商品開発や事業全体の動きを見ることでもあります。Upflowで時間が空いた分は、今どんなニーズがあるのかを横断的に分析して、提案書をアップデートしたり、営業の武器を新しく作り直したりすることに使えるようになってきています。
Upflowを使っていくと自動でお客様のニーズが蓄積されていくので、今後はこれらも活用することで、良いアップデートができるのではないかと期待しています。
商談中のアドバイザーとしての役割に期待
機能面でこれから活用していきたいものはありますか?
民野さん:商談ライブアシストですね。弊社は若手の営業社員、入ったばかりの社員も多く、今はいろいろ覚える期間です。常に上長が横で見られるわけではない中で、商談パターンのシミュレーションや、社内の共通トークスクリプトが、商談中にきちんと表示されたり、アドバイスとして出てくるような機能には強い期待があります。
今後Upflowに期待していることはありますか?
民野さん:顧客軸・ABMのための情報管理ですね。お客様の組織図や決裁者、キーマンといった組織内の細かな情報を溜めていきたいんです。組織内の担当者情報が組織図的に見えて、商談記録から得た情報がそこに自動で整理されるようになると最高だな、と感じています。
Upflowへの現時点での評価を伺いたいです。
民野さん:開発のスピード感が非常に早いです。要望を伝えるとすぐ形になっている。このスピードは本当に素晴らしいと思いました。
それと、営業マネジメントレイヤーに向けた価値に絞られているのが、Upflowの強みでもあり、弊社にとっては非常に嬉しいところです。
営業マネージャーの工数削減こそ、最初に投資すべき課題
どんな組織だとUpflowが活用できそうでしょうか?
民野さん:少なくとも営業人員がいて、営業マネージャーがいる組織であれば、役立つのは間違いないです。人数が増えれば増えるほど、工数削減効果はさらに上がるのではないでしょうか。
営業マネージャーの時間の使い方は、本当に大事だと思っています。メンバーの工数を意識して削減するのも大事ですが、それ以前に、マネージャー自身の工数をいかに減らし、新しい戦略やより大事な仕事に時間を使えるようにするかという観点が重要です。「いらないものを減らす」という部分を、Upflowは本当に叶えてくれるものだと感じました。
ここへの投資は惜しまずやるのがいいのではないかと思います。
「いらないものを減らす」というUpflowの価値を、マネージャー自身の工数という最も削りにくい領域から評価していただいたことは、私たちにとって大きな励みになりました。いただいたご要望も糧にしながら、ミライロ様が掲げる「バリアバリュー」というビジョンの実現に、Upflowが少しでも貢献できるよう、これからもプロダクトを進化させていきます。民野さん、ありがとうございました。
※掲載内容は取材当時のものです。